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参考書籍

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発酵ウコンの生理活性に関する学術的背景

発酵ウコンの病理効果)

(3)

2型糖尿病の改善

2型糖尿病は様々な要因によって発症するので、すべての2型糖尿病に効果のある薬剤はありません。
最も多い発症要因は、過剰な酸化ストレスによる細胞間質液の酸性化(PH7.45→6.8~7.2)による
インスリン不感受性の発症(インスリン情報が糖分解酵素に伝わらない)と
脂肪細胞が高中性脂肪血症から油滴に満たされ、
もうこれ以上糖を取り込み脂肪産生を行わないという一種の自己防衛反応としての
インスリン抵抗性の発症です(80%~90%)。

発酵ウコンは、主成分であるテトラヒドロクルクミンが強力な還元力を持っているので、
酸性化した細胞間質液を還元しPHを酸性側から適正ゾーン(~7.4~)に保ちインスリン不感受性を改善します。
更に発酵ウコンは多くの臨床事例から、中性脂肪血症を大幅に改善することが分っています。
高中性脂肪血症による糖尿病は、中性脂肪値が下がるとインスリン抵抗性も解消され、
糖代謝が促進され血糖値は下がり糖尿病は改善されます。

これらの臨床結果を追認する東北大学の浅井明教授らによる
「食品黄色色素クルクミノイドの吸収代謝と体脂肪蓄積抑制作用」という詳細な論文が
2003年に発表されています(Foods Food ingredients J. Jpn. Vol.208, No2)。

それによると、クルクミンの摂取によって肝臓のペルオキシソームにおける脂肪酸β酸化の律速酵素である
アシルCoA酸化酵素活性は大きく亢進します(クルクミン1%含有の食餌摂取で2.2倍)。
脂肪酸β酸化の亢進は、中性脂肪とLDLの低下、HDLの増加をもたらし糖尿病の改善をもたらします。

なおアシルCoA酸化酵素遺伝子の発現はPPARファミリーと呼ばれる核内受容体によって調節されています。
このことからクルクミン(おそらくその代謝物)が生体内でPPARリガンドとして作用している可能性が
高いとしています。

これらの実験結果は、肝臓で発現しているPPARαを活性化し中性脂肪とコレステロールを低下させる
楽剤としてフィブラート系薬剤がこの20数年来定着していることと完全に符号しています。

フィブラート系薬剤は、副作用、GOT、GPT、γGPTの一過性の上昇が比較的多く認められていますが、
クルクミンの場合は逆に肝機能を強化する働きを同時に持っています。

これらのことから、発酵ウコンは糖尿病改善薬としておおきな薬理効果をもっているといえます。